2018年6月21日木曜日


教育の基本 28  新旧教育基本法比較 第二条(教育の方針)

 国民が気が付かない内に教育の目的も内容も方法も変えられていく。教育のプロが読んでも真の意図がつかめないように変えていく。これは正に官僚の実力である。
 気が付いた時にはもうどうにもならない状況に追い込まれている。その変わり目が「教育基本法」の改正であり「憲法」の改正である。
 平成の後半はその変わり目の時である。少し丁寧に改定のポイントと問題点を探してみよう。

をと見比べながら、何が変わっていくのか調べていく。

旧教育基本法
第二条(教育の方針)   教育の目的は、あらゆる機会に、あらゆる場所において実現されなければならない。この目的を達成するためには、学問の自由を尊重し、実際生活に即し、自発的精神を養い、自他の敬愛と協力によつて、文化の創造と発展に貢献するように努めなければならない。

新教育基本法(教育の目標)
第二条 教育は、その目的を実現するため、学問の自由を尊重しつつ、次に掲げる目標を達成するよう行われるものとする。
一 幅広い知識と教養を身に付け、真理を求める態度を養い、豊かな情操と道徳心を培うとともに、健やかな身体を養うこと。
二 個人の価値を尊重して、その能力を伸ばし、創造性を培い、自主及び自律の精神を養うとともに、職業及び生活との関連を重視し、勤労を重んずる態度を養うこと。
三 正義と責任、男女の平等、自他の敬愛と協力を重んずるとともに、公共の精神に基づき、主体的に社会の形成に参画し、その発展に寄与する態度を養うこと。
四 生命を尊び、自然を大切にし、環境の保全に寄与する態度を養うこと。
五 伝統と文化を尊重し、それらをはぐくんできた我が国と郷土を愛するとともに、他国を尊重し、国際社会の平和と発展に寄与する態度を養うこと。

 教育基本法改正の推進力となった「日本会議」のホームページに改正の
ねらいを次のようにまとめている。

目標達成型教育が明確に打ち出されました。すなわち、教育目標(第2条)に掲げられた徳目が達成すべき目標と義務づけられ、文部科学省、教育委員会、学校は目標の達成に向けた責任を負うこととなりました。

教育の目標に「豊かな情操や道徳心」「公共の精神」「伝統と文化の尊重」「愛国心」などの育成が掲げられました。
 旧基本法の「人格の完成」を期すという抽象的な目標から、新基本法には、日本国民を育成するための大切な徳目が教育目標として明記されました。
【新教育基本法第2条(教育の目標)】 教育は、その目的を実現するため、学問の自由を尊重しつつ、次に掲げる目標を達成するよう行われるものとする。

 「人格の完成」を教育の目的とする場合、人格は各人各様の個性があり、個性を伸ばすことによって、「人格の完成」を目指す教育方針を示さなければならない。
 この(教育の方針)を切り捨てて、新教育基本法では(教育の目標)を設定して、この教育目標に向かって、「文部科学省、教育委員会、学校は目標の達成に向けた責任を負うこととなりました。」ということになって、国家の教育に対する姿勢を明確にして目標が達成できない時は文部科学省、教育委員会、学校は責任を取らされることになる。
 目標達成型になると当然教科書の内容が問題になる。そこで教科書もこの教育目標に照らして検定することになった。また、当然教員に対しても組合に対しても目標達成に反対したり、目標からそれたりした場合はダメ教員として処分できるように教育三法(学校教育法・地方教育行政法・教職員免許法)も改定された。併せて、学習指導要領(教育内容)と教科書検定制度も改定された。


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